特集:
2008/02/09 日記<新株予約権>
新株予約権
新株予約権(しんかぶよやくけん)とは、株式会社に対して行使することにより、当該株式会社の株式の交付を受けることができる権利をいう()。用途に応じてワラント(warrant)とも呼ばれる。
用途
新株予約権制度は以下の用途で用いられることが多い。
新株予約権の機能は様々であるが大別すると上記四種になる。1は本来制度創設時に予定されていた用途である。2は、有償で新株予約権を発行した場合、?株式発行とは違い、発行しても行使されるまでは資本金の額が増加しない、?金融機関からの融資とは違い、負債が増えない、と言う性質を利用した用途である。直接金融(金融機関を介さない資金調達)の方法として利用される。3の具体例は、新株予約権付社債・転換社債型新株予約権付社債|転換社債型新株予約権付社債(CB)等である。4は、M&Aの項を参照。
概念の沿革
従来、新株予約権は、新株引受権と呼ばれていた。しかし、この語は「新株発行の際に優先的に新株を引き受ける権利」と「会社に対して行使することにより有償で新株又は自己株式の交付を受けられる権利」の両方の意味を持っていた。そのため、平成13年商法改正時にこの概念を分離し、前者を新株引受権、後者を新株予約権と定義した。また、新株引受権は、行使をする者を限定しない概念であったが会社法制定に伴い新株引受権の行使権者は「株主」
に制限され用語自体は破棄された。これにより、募集株式の発行の際に第三者が有利発行を受ける権利については名称そのものが存在しない事になった。
更に、平成13年改正までの新株予約権は新株予約権付社債|新株引受権付社債のように社債に附され、分離する事が不可能であったがこの改正により単独発行が認められるようになった。そのため新株予約権のみを売買することが可能となった。しかし転換社債型新株予約権付社債|転換社債型新株予約権付社債(CB)の様に新株予約権付社債の形式で発行された新株予約権はなお従前の通り、分離処分は出来ず社債部分の金額をもって株式に転換する権利を持つとされた。
上記の様な概念の整理に至ったのは、平成7年の商法特例法制定によって特定の会社に先行導入されたストックオプション制度(それ以前に会社実務においては擬似ストックオプションという制度が普及していた)が平成9年の商法改正により本格的に導入された事とも関連する。平成9年当初のストックオプション制度は自己株式方式と株式引受権方式とがあったが新株引受権が定款規定が必要であったり株主総会で導入に付き、正当な理由があることを述べなければならなかったりと導入の障害になる規定が多かったため、平成13年商法改正で新株予約権の制度を創設し、ストックオプションとは、株主以外の者への新株予約権の無償での有利発行であると整理して、自己株式方式と株式引受権方式によるストックオプションの規定を削除した。
新株予約権の消長及び性質
新株予約権の発行
新株予約権の募集
募集新株予約権の発行は原則的に募集株式の発行に関する条文を準用している。以下の4段階の手続を踏むことになる。
新株予約権の割当て
「募集新株予約権の発行をやめることの請求」
新株予約権原簿
新株予約権の譲渡等
自己新株予約権の取得等
新株予約権の行使
新株予約権証券
無効の訴え
新株予約権の評価
資金調達における新株予約権を発行する企業は、発行における公正価値の根拠に対して、既存株主に対して説明責任を負うこと、また訴訟リスクを回避するために、第三者機関に委託し、評価を行うのが一般的である。またストックオプションとしての新株予約権においても会社法施行後、上場企業において費用計上が義務付けられたため、新株予約権の評価が必要となった。
参考文献
関連項目
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